昨年秋頃から自分の読書ジャンルに「知的生産」が追加されました。
本を読んで実際に行動していることもあり、生活が改善されたと思っています。育休中のため仕事に活かせていないのが残念ではありますが、始めてまだ半年未満、今はまだ種まきの段階だと考えて地道に続けていくつもりです。
もくじ
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万年筆からノートへ
当ブログ一本目の記事に書きましたとおり、きっかけはAmazon読み放題の影響で万年筆を再開したことでした。
万年筆からノートへと興味が広がり、ノートの役割である「知的活動」に注目するようになりました。
- 作者: 奥野宣之
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/11/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今のところ、こちらの「一冊のノート術」とBullet Journalを軸に以下の情報を管理しています。
- (今年/今月/今日の)スケジュール
- 家計簿
- 毎週の献立
- TODO、進捗管理
- 読書メモ
- 気づきメモ
- アイデアメモ
- 勉強メモ
- 企画・デザイン(ウェブサービス、LINEスタンプ、knitting patternsなど)
ただし、以前からデータ化している、長期的に記録をするものはオンラインのGoogleスプレッドシートで引き続き管理します。
- (今年/今月/今日、以外の)スケジュール
- 公共料金(10年分たまっています)
- 給与明細(同上)
- あげた・もらった年賀状、プレゼント、お金
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ノートから知的生産へ
ノート術を調べていると、「知的生産」というものに大きな関わりがあることが見えてきました。そして大御所だと勧められている本を読み、「自分は日々見聞きするものをなんて無駄に見逃していたのだろう」と衝撃をうけました。
でも、何事も始めるのに遅いこたーない。今からでも読みましょう、実践しましょう。
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1冊目『知的生産の技術』
1969年刊行。「知的生産」という言葉はこの辺りから始まったそうです。
- 作者: 梅棹忠夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1969/07/21
- メディア: 新書
- 購入: 34人 クリック: 460回
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メモを書くのは覚えるのではなく忘れるため
見返す時には忘れているので未来の自分=他人に向けて書く
物事はなるべく記憶するのではなく記録するのが知的生産する人の基本的心得
学校では覚えるために授業のノートを書いたものですが(おおざっぱなので板書コピーはしませんでしたけれど…)、社会生活ではその逆だということにハッとしました。
整頓とは見た目がきれいなこと
整理とは必要な時に取り出せるようになっていること
情報については整頓よりも整理が重要だと意識するようになりました。
「京大型カード」という大きめのカードを使った情報整理術を中心に、いろいろなテクニックや心構えが紹介されています。日記についての話もあり。
ひらがな入力やローマ字入力の発端といった、戦後の知的活動の移り変わりが読めるのも面白いです。
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読みたい関連書籍
『知的生産者たちの現場』
- 作者: 藤本ますみ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1987/05
- メディア: 文庫
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著者界隈の秘書さんだったかな?「私の身近のすごい人たちを観察したところ…」といった内容だと推定。
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2冊目『アイデアのつくり方』
こちらもこの分野では古典的な本らしく、和書でも洋書でもいたるところで引用されていましたので、原書に突撃。
- 作者: ジェームス W.ヤング,竹内均,今井茂雄
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 1988/04/08
- メディア: 単行本
- 購入: 91人 クリック: 1,126回
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1988年刊行で、著者は広告代理店の出身です。小さく薄い本ですが、字は大きめ。ずいぶんコンパクトにまとまっている印象です。
この本からもっともよく引用される考えはこちらです。
アイデアとは既存の要素の組み合わせである
(万華鏡を回転させて新しい模様を発見するようなもの)
また、アイデアのつくり方には決まった工程があり、フォード社のように(ここにアメリカらしさが出ていますね)一定の過程を経れば誰でも作り出せるとのことです。
その5段階の過程とは、
- 資料の収集
- 資料の咀嚼
- 何もしない
- ひらめきを得る
- アイデアの具体化
資料には「特殊資料」と「一般資料」があり、前者は広告の顧客資料など特定の課題のための資料で、後者は日々の気づきメモ。私も『一冊のノート術』以降メモを続けていますが、あらゆることに対する好奇心は大切なのだと再確認しました。
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読みたい関連書籍
『アイデアのヒント』
- 作者: ジャックフォスター,青島淑子
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2003/01/10
- メディア: 単行本
- 購入: 15人 クリック: 212回
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巻末で「本書の次のステップに」とあります。『考具』でも引用されていました。
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3冊目『考具』
こちらも『アイデアのつくり方』の巻末に紹介がありました。文中で引用された参考書籍とは別に、巻末にも関連書籍が載っているといいですよね。新書や文庫にある、あの、広告風のページのことです。
- 作者: 加藤昌治
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2003/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 37人 クリック: 305回
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博報堂で広告事業を行っている人の本です。コメダ珈琲にて一時間ほどで読了しました(食後のベビーは私の背中でお昼寝中)。
予約本を受け取りに駅の事務所へ行ったところ、事務員さんに「考具なんて言葉があるのかと一瞬考えちゃったよ」と言われました(笑)。あとがきによると、著者の同僚の方が考えてくれた言葉だそうですよ。
といった心構えのほか、21の「考具」が紹介されています。
(アイデア収集)
考具1 カラーバス
色や形などの見た目、あるいは匂いや音などから1つのテーマを決めて、周囲のものを観察する(観察しながら日常を過ごす)という方法です。
「見えども見えず、聞けども聞けず(=人は見たいものだけを見る)」に打ち勝つためのテクニックですね。これは私もやろう!
読書でもそうなんですよね。意識した方が欲しい情報が目にとまるので、いろいろな人が「読み始める前に知りたいことのテーマを考えよう」と勧めています。でも私はそれを文字起こしせずに、ふわっとしたイメージのまま読み始めてしまいます。改善しよう…
考具4 七色いんこ
演じることによる気づき。会社で社員の部署を一日入れ替えたら、さまざまな発見があって面白そうだと思いました。アゴで使っていた部署に対してやさしくなれるような思いやりも期待できそうです。
考具5 フォトリーディング
速読の一種。私は速読をしないのですが、この方法なら読む気が失せた本に使えそうだと思いました。
(アイデア展開)
考具9 マンダラート
デザイナーの今泉浩晃さん考案とのこと。3x3の9マスセルを使う手法です。私は少し前にはてブで知りましたが、そのときはスルーしてしまいました。使お。
考具12 連想ゲーム
頭の中で連想しているだけではなくて、スゴロクのようにきちんと書き出すようにします。一次元でなくなるマインドマップはまた別みたい。
考具13 オズボーンのチェックリスト
初耳でした。一つの視点からアイデアを変更する方法。
ほかにも企画用の考具やスパイス用の考具が紹介されています。
最後に、本書と関連したサイトを著者が運営しています。セミナー云々もありますが…著者による「気づき」のブログ記事が面白いので少しずつ眺めています。
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読みたい関連書籍
『7つの習慣』
- 作者: スティーブン・R.コヴィー,フランクリンコヴィージャパン
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
- 発売日: 2016/06
- メディア: 単行本
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「考具2 聞き耳をたてる」のところで、聞き上手テクニックが書いてあると紹介されました。聞いたことがある本なので読んでみたいと思います。
『なぜあの店の商品は売れるのか』
- 作者: パコアンダーヒル,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/02/22
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 49回
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「考具4 七色いんこ」で、お客さんの気持ちになるための調査事例があると紹介されました。こちらも有名な本のようですが未読です。
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読み途中の本
『スウェーデン式 アイデアブック』
- 作者: フレドリック・ヘレーン
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2005/03/11
- メディア: 単行本
- 購入: 19人 クリック: 253回
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続編の「2」もあります。
『知的生産の作法』
- 作者: 阿刀田高
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/11/16
- メディア: 新書
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作家さんのアイデアテクニック本です。池上彰と佐藤優の『僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』を読んで「通俗化が上手な人」だと知り、著作をいくつか購入。アイデアというと広告業界の人の本が多いですが、ほかの職業の人の本も読んだ方が幅が広がりそうです。
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知的生産術ではありませんが、情報収集の手段として新書を勧めている『新書がベスト (ベスト新書)』でも、冒頭で知的活動の重要性を述べていました。気にして見ていればさまざまなところで知的生産について書かれているのに、気にしていないと本当にアンテナに引っかからないものですね…。
おしまい。