以下の記事の続き。
学んだこと
年収で予算は決められない
あらゆるところで見かけるセリフ、「住宅ローンは年収の◯倍までにすること」というのは眉唾物。なぜなら、同じ年収でも住居費の掛け方は家庭によって雲泥の差だから。食費が安い家庭、車のローンがある家庭、扶養家族の人数、などなど、年収以外に予算決めの根拠となるものが多すぎるので、年収だけでは予算は決まらない。
とはいえ、黄金比は参考にできる
引用元: 横山光昭さん直伝!貯めてる1000人からわかった 絶対貯まる「家計の黄金比率」とは? | サンキュ!
こういうのを元に、自分の家計にあった住居費の金額を決めてもいいと思う。私は何年も家計簿をつけているので、家計簿と将来欲しい貯金額を元に住居費の金額を決めた。
予算 = 月の住居費 * ローン年数 - 利息
上の例だと、月7.5万円が住居費。仮に現在30歳で、定年まで35年ローンを組むとすると、金利1%の場合は2,656万円借りられる。
自分で計算するのは大変なので、ネットで住宅ローン計算機を見つけて計算すると楽。毎月の返済額から総額を計算したり、総額から毎月の返済額を計算したりできる。数年おきに金利が上がっていくパターンなど、細かい条件で計算できるサイトもある。
家賃と住宅ローンを同額にすると今よりキツくなる
持ち家になると、月に1〜3万円ほど出費が上がるため。
賃貸の場合にかかる費用
- 家賃
- 更新料
- 火災地震保険(家財と隣家の補償)
持ち家の場合にかかる費用
- 住宅ローン
- 火災地震保険(「建物」と家財と隣家の補償)
- 固定資産税
- 建物の修繕費の積み立て
- 15年おきに100万円かけて屋根と壁の修繕、など
- 設備の修繕費の積み立て
- 10年後から水回りの設備が壊れ始める
- トイレのウォッシュレット、給湯器、インターホン...
- 光熱費の値上がり(普通は広い家に引っ越すため)
- 家具家電代の増加(新しい家だと色々買いたくなるよね)
家賃と同額の住宅ローンを組んでいるとローン以外の支払いが予算オーバーする。とはいえ2021年現在は10年程度の税金の控除がある(中古の場合は条件あり)ので最初の10年程度はそれでトントンにはなるかも。要計算。
金利計算は悲観的に
今は金利がとても安いので変動金利だと下は0.4%くらいからある。けれども誰も彼もが好条件で借りられるとは限らなし、この金利が35年間続くとも限らないので、1%くらいで計算すると良い。固定金利に合わせるなら1.2〜1.4%。私の場合は変動金利の予定だったので、当初0.6%で、5年おきに金利が上がっていき、35年後には3%になる予測で計算した。
世帯年収で考える場合の注意点
これは私(単身ローン)には関係ないことだったけど、いろいろ調べていたら知識がついてしまった。
世帯年収を元に住宅ローンの予算を決める場合、一番大きな問題は、妻が育休復帰後かどうか。そもそも子供がまだいなかったり、妻が育休復帰していない場合、世帯年収を当てにしてローンを組むのは大きなリスクがある。理由は以下。
- 育休復帰後は年収が下がる可能性
- 時短勤務やマミートラック(昇級させてもらえない)
- 育休後に復帰できない可能性
- マタハラやイクハラで退職
- 保育園に入れない
- ワーキングマザーを続けられなくなる(やってみないと心身が耐えられるか分からない)
- 産後に母子のどちらかが健康を害する可能性
- 母体が働けない状態になる
- 子供の病気などで付きっきりの看病が必要になる
- 出産前に体調を悪くする可能性
- 妊婦の3割は何らかの事情で入院してる
- 入院しても退職にならないか?
つまり、場合によっては妻の収入がゼロ、さらに家計が今よりマイナスになる可能性すらあるということ。あと5年くらい様子見しながら貯金しても良いならば、妻が育休復帰してから改めて予算を考えるのが良い。それまで待てなければ、夫の収入だけで返していける予算を組んだ方が良い。
マンションの場合は予算が1,000万円弱下がる
私は一戸建てを買ったけれど、最初はマンションを探していた。マンションの場合は住宅ローンの他に管理費と修繕費(+駐車場代)を管理会社に支払うので、その分を住居費の予算から引かないといけない。管理費と修繕費には相場(何平米あたりいくら)がある。新築マンションだと安いけど、数年ごとにどんどん上がっていく。戸数が多いほど一人当たりの管理費は下がるけど、修繕費の使い方をはじめとしてあらゆるところでその戸数に比例した賛成票が必要になるので面倒。戸数が少ないと意思決定は楽だけど、管理費は高い。
マンションは戸建てにはない注意点が他にもたくさんある。特に中古。前の住人が滞納していた管理費を肩代わりしないといけない、など。本当に納得してから買いたいならば、管理組合の議事録や帳簿を見せてもらったり、色々手間がかかる。その分、適切に選べば、一戸建てよりも資産価値は高い傾向にあると思う。