プログラマー兼主婦の雑記

シングルマザーになりました。

『僕らが毎日やっている最強の読み方』は本以外の紹介もあって楽しい

本についてブログを書く場合、いくつかの書き方があると思います。

  • 書評、客観的にその本の良さや足りないところを紹介するもの
  • 読書感想文、主観的な感想や受けた影響を書いたもの
  • 読書レビュー、上の二つの中間(一番多そう)

私の場合は自分のための備忘録として「読書感想文」を書いているつもりです。ただ、これまでの記事を読み返すと自分でも分かりにくかったので、もう少し整理して書こうと思い改めました。

読んだ本

読んだ背景

Amazon Unlimitedの影響で読書習慣が復帰して新書にもハマった頃です。

この本に期待したこと

  • 自分のインプットを増やすために、読書以外に適しているものを知りたい

期待したことの結果

  • 油吸収や割れ物包みにしか使っていなかった新聞を読むようにした(笑)
  • dマガジンで雑誌購読を始めた

著者について

池上彰さんと佐藤優さんの対談形式です。

不勉強でして、佐藤さんは存じ上げませんでした。恰幅のいいおじさんの写真が印象的だったので、もう忘れることはないでしょう。かつて外務省勤務で、ロシアに長く住んでいたとのことです。私はロシア語を独学していたことがあるので、興味を惹かれました。

佐藤さんはビジネスのあれこれだかで逮捕歴があることにビックリしました。本文中で堂々と『獄中記 (岩波現代文庫)』が紹介されています。逮捕歴があってもハイレベルなキャリアを積んでいる点では堀江さんと似ていますね(堀江さんは私にはアクが強過ぎて距離を置いていますが)。月に300冊、500冊ととてもたくさんの本を読むそうです。博識ですね。

池上さんについては有名すぎるので割愛。私にとっては『世界を変えた10冊の本 (文春文庫)』の本が良かったです。

概要

池上さんと佐藤さんによる、新聞、書籍、雑誌、ウェブの読み方や、読んだ方がいい情報源の紹介です。

2人の真似っこではなくて、自分との生活スタイルや嗜好の違いなどを加味しながら参考にすると役に立つと思います。

この本で学んだこと

  • 世の中で起きていることを知るのは新聞。世の中で起きていることを理解するのは書籍。雑誌は娯楽。

この本の中で一番心に残ったアドバイスです。ネットの動画ニュースを毎朝見ていましたが、やはり新聞にも目を通すことにしました。

一、二面の記事は他でもよく見かけますが、真ん中あたりの生活面が意外と面白くて発見があります。例えば教育の現場で行われている「新聞でハテナソン(他サイト)」や「ビブリオバトル公式サイト)」というものを知りました。

  • 中吊り広告は入稿前の仮タイトルなので、間違っていることがある。鵜呑みにしない。

電車に乗ると必ずと言っていいほど目を通していました。煽りタイトルが多いな、とは思っていましたが、仮タイトルだとは知らず。結構いい加減なんですね。今まで以上に話半分で読むようにします。

  • ロシアの新聞はエリートが読む。雑誌は新聞を作ってる人が読み、内向けで、ネットにも公開せず秘密主義。
  • 佐藤さんはたまにロシア雑誌に悪口を書かれるそうだ。

国によって新聞や雑誌の立場が違うことは新しい発見でした。内情も面白い。

  • ウィキペディアは間違った情報も多い。
  • 例えば池上さんのページで、出身高校が間違っている。転校したことになっているが、同級生から「池上、お前最初からいたよな」と言われる。
  • 基本は百科事典を見る。ただし自分の分野であれば判断がつくのでウィキペディアを見ても大丈夫。

ネタとして面白いですね。

  • ネットの辞書辞典が更新されているかどうかは、2006年に準惑星に格下げされた「冥王星」の項目を見るといい。

冥王星以外にも判断項目があるといいですね。最古のお金はどうでしょうか。和銅乖離、富本銭、無文銀銭。年を追うごとに見識が変わったような…

私は学生の時から、辞書を買う際には、複数の辞書で好きな言葉をひいて、気に入った解説のある辞書を買うようにしていました。残念なことに今はもう辞書を買う機会なんてありません。『角川ことばえじてん』のような子どもの辞書を買っているくらいです。

  • 哲学などの難しい分野は、通俗化が上手な作家の本を読むといい。
  • 池上彰阿刀田高など。

佐藤さんが池上さんを推している…(笑)。池上さんの本は広く浅いので、導入にはとてもいいですよね。『池上彰の あした選挙へ行くまえに (河出文庫)』とか。私はもう少し深く知りたいなーと思いますが。

阿刀田さんは初めて知りました。覚えておきます。

最後に、雑誌の読み放題サービスは眼中になかったのですが、佐藤さんオススメの「dマガジン」で、私がよく買っている経済誌やビジネス情報誌が読み放題のレパートリーに入っていたので登録しました。

買ってまでは読まない女性ファッション誌や女性ライフスタイル誌も読めて新鮮でした。『OZ Plus』が結構好みでした。

関連して読みたいもの

佐藤さんの読書に興味が出たので。

シェイクスピアを楽しむために (新潮文庫)

シェイクスピアを楽しむために (新潮文庫)

阿刀田さんの通俗化がどのようなものか読んで見たいと思います。購入済み。

知的創造の作法 (新潮新書)

知的創造の作法 (新潮新書)

知的生産ブームなのでこちらも購入済み。
→読みました!

アイデアを捜せ (文春文庫)

アイデアを捜せ (文春文庫)

もう一冊ありました。上の本を読んでから購入を検討します。

『新書がベスト』を読んで作った読書予定リスト、50日でどれだけ読めたか

小飼弾さんのブログで書評記事を読んでいた際に、このような著作があることを知って読んでみました。とても良かったです。

新書がベスト (ベスト新書)

新書がベスト (ベスト新書)

読書メモ

  • ノンフィンクションを読むことが重要。現代では、農業ですら知的アウトプット。
  • 紙の本を出版する意味は、10年後に誰かの本棚で役に立つため。そうでなければ電子書籍でいい。
  • 新書にはテーマやタイトルのブームがある。新しいニュースもすぐ新書になる。
  • 気に入った本を読んで何かを見つけるのではなく、たくさん読んだ本の中からお気に入りが見つかる。

「ノートには大事なことを書くのではなく、たくさん書きとめた中から大事なことが見つかる」というノート術や、「自分らしい働き方は最初からあるのではなく、職業経験を積むことでできあがってくる」というビジネス論と似ていますね。

情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版]

情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版]

社員を働かせてはいけない (ベスト新書)

社員を働かせてはいけない (ベスト新書)

まずはとにかく選り好みせず、本屋で棚一列の新書を大人買いするといいそうです。予算は100冊で7万円ほど。

たくさんの新書を読むと、読んでいない分野がはっきりしてくるので、次はその分野の新書を読むとのことです。

先日読んだ『僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』という本にて、「世の中の出来事を知るのは新聞、世の中の出来事を理解するのは本」と書かれていましたが、新書はこれにうってつけだと思いました

最近たどり着いたこのサイトでは、ニュースに関連した新書や、最近の新書傾向などを知ることができます。気になるテーマで検索すると、そのカテゴリーの新書を見つけることができます。

こういうのを見始めると、どんどん読みたい本リストが溜まってしまいます。

50日前に作った読書予定リスト

『新書がベスト』を読んだ後に、読みたい本のリストを作ってみました。

しかしこの中で実際に読んだ本はとても少ないです。小飼さんの言うとおり、「思った時に買わないと結局買わないし読まない」ということがわかります。だから本屋で棚一列の大人買いを勧めているんですね…。

自分の心のフィルターに引っかかってリスト入りしたはずなのに、さらに購入優先度のフィルターにかけられてしまうのが読まれない理由でしょうか。読みたいリストの運用方法は改善しないといけません。

ただ、こういったリストを作ると、自分の興味がある分野がよくわかります。政治や歴史の本がありません。

哲学、思想 読了
哲学入門 (ちくま新書)
哲学マップ (ちくま新書) 読んでる
恐怖の哲学 ホラーで人間を読む NHK出版新書
入門 犯罪心理学 (ちくま新書)
アリストテレス入門 (ちくま新書)
ニーチェ入門 (ちくま新書)
はじめての構造主義 (講談社現代新書)
スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

言語 読了
ことばと思考 (岩波新書) 読んでる
ソシュールと言語学 (講談社現代新書)
外国語を学ぶための 言語学の考え方 (中公新書)
日本語という外国語 (講談社現代新書)
はじめての言語ゲーム (講談社現代新書)
続・日本人の英語 (岩波新書) 後日読了(ブログ記事
外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書) 後日読了
同時通訳はやめられない (平凡社新書)
翻訳語成立事情 (岩波新書 黄版 189) 読了
翻訳と日本の近代 (岩波新書) 読了

仕事、会社 読了
ちょいデキ! (文春新書) 読了
仕事と家族 - 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか (中公新書)
働き方革命―あなたが今日から日本を変える方法 (ちくま新書) 読了
自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)
会社はいつ道を踏み外すのか 経済事件10の深層 (新潮新書)
技術経営の考え方?MOTと開発ベンチャーの現場から? (光文社新書)
新しいニッポンの業界地図 みんなが知らない超優良企業 (講談社+α新書)
入門 組織開発 活き活きと働ける職場をつくる (光文社新書)
組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために (ちくま新書)

育児、教育 読了
忙しいビジネスマンのための3分間育児 (ディスカヴァー携書) 読了
ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか (PHPビジネス新書) 読了
「母と子」という病 (ちくま新書1226)
学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)
みんなの道徳解体新書 (ちくまプリマー新書)
池上彰の「日本の教育」がよくわかる本 (PHP文庫)
教育という病 子どもと先生を苦しめる「教育リスク」 (光文社新書)
教育費破産 (祥伝社新書)
国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」

女性 読了
働く女子の運命 ((文春新書))
世界を変えた10人の女性 お茶の水女子大学特別講義 (文春文庫)

自然科学、技術 読了
ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)
はじめてのサイエンス (NHK出版新書)
数学物語 (角川ソフィア文庫)
生物にとって時間とは何か (角川ソフィア文庫)
脳は、なぜあなたをだますのか: 知覚心理学入門 (ちくま新書)
読む数学 (角川ソフィア文庫)
ロウソクの科学 (角川文庫)
あなたの知らない脳──意識は傍観者である (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
アカマイ 知られざるインターネットの巨人<アカマイ> (角川EPUB選書)
VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書)
人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

経済、社会、生活 読了
なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能 (朝日新書)
売れるキャラクター戦略 “即死"“ゾンビ化"させない (光文社新書)
ヒットの崩壊 (講談社現代新書)
暴露の世紀 国家を揺るがすサイバーテロリズム (角川新書)
新・リーダー論大格差時代のインテリジェンス (文春新書)
賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか (幻冬舎新書)
好きになられる能力?ライカビリティ 成功するための真の要因? (光文社新書)
ひとを“嫌う”ということ (角川文庫)
教養としての「昭和史」集中講義 (SB新書)
医者とはどういう職業か (幻冬舎新書)

文学、芸術 読了
難解な本を読む技術 (光文社新書) 読んでる
打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫) 後日読了
色彩がわかれば絵画がわかる (光文社新書)

家ではこれ、外出先ではこれ、気力があるときはこれ、といったように、並行して何冊か読んでいます。

リストとは別に入手した本

本屋さんで直感で買った本たちです。新書以外の本も読んでいるので、全てはまだ読めていません。

分類 タイトル 読了
仕事、会社 社員を働かせてはいけない (ベスト新書) 読了(ブログ記事
仕事、会社 伝える力 (PHPビジネス新書)
育児、教育 わが子を「メシが食える大人」に育てる (ファミリー新書) 読了
育児、教育 父親の力 母親の力―「イエ」を出て「家」に帰る (講談社+α新書)
経済、社会、生活 「余命3カ月」のウソ (ベスト新書) 読んでる
経済、社会、生活 無料ビジネスの時代: 消費不況に立ち向かう価格戦略 (ちくま新書)
経済、社会、生活 目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書) 読了
文学、芸術 色彩心理学入門―ニュートンとゲーテの流れを追って (中公新書)

「この本まだ読んでいないみたいだけど、読んだ方がいいよ」というものがあったら教えてもらえると嬉しいです。

今日立ち寄った本屋さんで「岩波新書 解説目録 2016」をもらったので、また読みたい新書が増えてしまいました。Amazonウィッシュリストに入っている新書と合わせて、後日リストを更新したいと思います。

『スピードハックス』★2だけど、著者を知れたのは良かった

仕掛学』がアッサリしすぎていてすぐに読み切ってしまったので、同じ日にもう一冊読んだ本がこちらです。

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

何経由で興味を惹かれたのか忘れてしまいましたが、育休がそろそろ終わるので仕事モードに切り替えようとでも思ったのでしょう。(下の子が保育園に落ちたので、復職できるのか先行き不安になっていますが…)

読書レビュー

これは2007年の本なので、10年も前ですね。当時を思い出しつつ読みました。

作業を速くする技術と、作業を速くする精神論を、二人の著者がそれぞれ書いています。前者は紹介されているアイデアがほぼIT関連なのでどれも古いです。例えば…

USBメモリにソフトウェアを入れて、どのパソコンでも同じ環境で仕事をすると良い。p153

私も同じことをやっていましたよ!自宅のパソコンでも研究室のパソコンでも同じメールクライアントを使うために、USB内で動作するメーラーを愛用していました。

ソフトの名前を思い出せなかったのですが、調べれば見つかるものですね。

EdMax
http://www.edcom.jp/edmaxtop.html

精神論の方は今でも使えそうです。ただ、今のところ精神論は不要なので斜め読みしちゃいました。

「おわりに」によると、この本は二人の著者がwikiを使って書いたそうです。10年前に私が在籍していた大学研究室のテーマがコラボレーションワークだったので、とても面白い事例です。

本書自体にはあまり目ぼしいことはなかったのですが、著者が運営するサイトも見てみたところ、これから(引き続きor新しく)取り入れてみたいものが合わせて4つ見つかりました。

1. ちょっとしたリスト

本書にてGTD(Getting Things Doneというタスク管理法)考案者による「ちょっとしたリスト」の作成が勧められています。

物事を記憶に頼ると…

  • 何かを思い出すためには思ったよりも時間や労力がかかる
  • 記憶を頼りにすると漏れが出る

リストに書き出しておけば…

  • すぐに参照できる(ような場所に書いておく必要はある)
  • 書いてあることがすべてで、漏れがない
  • 記憶に使っていた脳のメモリーを解放し、他のことに使える

「学生時代は記憶するためにノートを書いたが、ビジネスマンは忘れるためにノートを書く」とはよく耳にする意見ですよね。

クレジットカード番号のような機密情報を書くのは憚られますが、「今月中にやることリスト」「◯◯の誕生日プレゼント候補リスト」「類語を調べたい英単語リスト」といったものは私もノートに書いています。

「作業中のものリスト」はTrelloアプリを参考に手書きしています。

作業内容 todo doing done 期限
娘のワンピース作り 2017/3/20
◯◯に手紙を出す
ほにゃらら

空き時間ができたときに、このリストからやれるものを探すことで、効率アップをねらっています。

他にもリストにできそうなものを考えようと思います。バレットジャーナル(Bullet Jpurnal, BuJo)を検索すると、こういったリストの事例がたくさんヒットするので参考にします。

2. タスクシュート

著者が運営している「シゴタノ!」というサイトに行ってみましたが、情報量が多くて役立ちそうなサイトでした。

ここで、著者が開発した「タスクシュート」という時間管理法を知りました。今日の作業記録を細かくつけ、それを元に翌日の作業予定を立てる方式です。作業時間の見積もりがだんだん上手になっていくと、「今日は作業が何時何分に終わる」という見通しが立つようになるとのこと。システムエンジニア時代に自分の仕事を見積もるために考案したそうなので、同業の私の仕事にもぴったりフィットするのではないでしょうか!?

私も残業ができなくなってからは仕事の作業記録をとって時間配分に役立てていましたが、そこまで記録を活用できていなかったように思います。現在は育休中なので、復職したらタスクシュート風に改善してみるつもりです。

タスクシュート用のエクセルシート、「たすくま」アプリ、クラウドサービスが有料で提供されていますが、どれも開発者が異なるのが面白いですね。アプリやクラウドは有志が作ったのだと思いますが、どういった契約になっているのか気になるところです。

3. GTD(Getting Things Done)

シゴタノ!界隈でいろいろな情報を見ている中で、GTDももう一度試してみる気になりました。GTDは以前「doit.im」というアプリでやっていたのですが、すぐやめてしまいました。

Doit.im for iPhone

Doit.im for iPhone

  • Doit.im
  • 仕事効率化
  • 無料

このアプリはGTDを忠実に再現しているとはいえ、UIの見た目と操作フローが気に入らなかったのです(Inboxに連続投稿できないのが不便でした)。

というわけで、GTD風なこちらのアプリを試しています。

会社員、主婦、女性、といった様々な立場から長期目標に対するタスクを書けるのはいいところだと思います。

私は紙のノートをToDoのメインに使っているので、そちらと競合する部分の使い分けをどうするか、検討が必要です。

4. トラッカー

バレットジャーナルでトラッカー(Tracker)をやっていましたが、これも再開しましょう。やはり振り返りは重要だと再確認しました。

トラッカーはこういうものです。やった日付に色を塗っていきます。

http://bulletjournal.com/top-5-bujo-ideas-in-2016/

バランスよくできているか確認したいこと

  • 読書
  • 語学の勉強
  • 手芸
  • 趣味の開発

なるべく減らしたいこと

  • 漫画
  • ダラダラ

毎日やりたいこと

  • 子供への読み聞かせ
  • 踏み台昇降
  • 新聞を読む(野菜をまいたり油を吸わせる前にちゃんと読むw)

『子供は40000回質問する』は買う価値あり

こちらの本を読みました。目次を見るとわかりますが、長いです。

子どもは40000回質問する  あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

本書の目次

  • はじめに 「知りたい」という欲求が人生と社会を変える
    • 言葉を操る天才子ザルが「質問しない」こと
    • 売れっ子プロデューサーの苦悩
    • 人の好奇心をかきたてる番組をつくる
    • 現代は人類発展の停滞期――もはや賢いだけでは生き残れない
    • 知りたいと思う気持ち――認知欲求
    • 好奇心を育てるには「労力」が必要だ
    • 「拡散的好奇心」――知りたいという心のうずき
    • 「知的好奇心」――知識と理解を求める意欲
    • 「共感的好奇心」――他人の考えや感情を知りたい
    • 危険な「好奇心格差」が生まれつつある
    • 好奇心は加齢による認知機能低下に抵抗する
  • 第1部 好奇心のはたらき
    • 第1章 ヒトは好奇心のおかげで人間になった
      • 子どもは銃を触らずにはいられない――ブライアンの例
      • 拡散的好奇心の功罪
      • 言語習得への飽くなき欲求――アーゲイエスの例
      • 拡散的好奇心が知的好奇心に変わるとき
      • 人間が拡散的好奇心を持っているわけ
      • 知識欲は脳内で喜びの物質へと変わる
      • 人は文化を蓄積し、それを探究することで環境に順応する
      • ダ・ヴィンチのToDoリスト
    • 第2章 子どもの好奇心はいかに育まれるか
      • 知的好奇心の起源――ロンドンのベビーラボ
      • ヒトの長い子ども時代の秘密
      • 乳幼児の学習は大人や環境との合弁事業
      • 好奇心旺盛な子とそうでない子の違い
      • 指さしと喃語は学習の心構えができている合図
      • 子どもは四万回質問する
      • 質問の技術とパワー
    • 第3章 パズルとミステリー
      • 知識の「探索」と「活用」
      • 好奇心は「理解」と「理解の欠如」の双方によって刺激される
      • 少しだけ知っていることが好奇心に火をつける
      • 何でも知っていると思い込むと無関心になりがち――過信効果
      • 自信不足もまた好奇心をしぼませる
      • 魅惑的ストーリーの構造――情報の空白を利用する
      • 「パズル」と「ミステリー」
      • 「パズル」を重視する文化
      • インターネットが奪う「生産的フラストレーションの体験」とは
      • 苦労して学ぶほうが習熟度は高い
      • 情報技術は人間の好奇心にとってプラスか
  • 第2部 好奇心格差の危険
    • 第4章 好奇心の三つの時代
      • 威信失墜の時代
      • 古代――好奇心は「実利のためではない」
      • 中世――好奇心は「罪深いもの」である
      • ルネサンス――好奇心の威信回復
      • 問いかけの時代
      • 啓蒙時代――知識の普及
      • 共感的好奇心の高まり――文学はなぜ人の心を動かしたか
      • 都市が生み出すセレンディピティ
      • 解答の時代
      • 情報の蓄積とリンク――メメックスとインターネット
      • 好奇心がなければセレンディピティは訪れない
      • 自分が何を求めているかわからなかったら?
      • グーグルは「何を尋ねるべきか」を教えてはくれない
      • セレンディピティの欠如はイノベーションを阻害する
    • 第5章 好奇心格差が社会格差を生む
      • 大学教育を受けない代償は大きい
      • 学業の成績には知的好奇心も大きく影響する
      • 好奇心格差が経済格差を悪化させる
      • 好奇心を維持できる人が成果を手にする時代
    • 第6章 問いかける力
      • 貧しい家庭の心の問題
      • 高所得層の家庭の子は、低所得層の子より多く質問する
      • 多くの質問をする子は、親から多くの質問をされている
      • 経済的余裕のある家庭とそうでない家庭では何が違うのか
      • 大人はなぜ質問をやめてしまうのか
      • 大企業病――意図的な無知
      • 質問すべきときに質問しない理由
    • 第7章 知識なくして創造性も思考力もない
      • スラム街にコンピューターを置いてみる
      • 繰り返される「好奇心駆動型」教育
      • 「好奇心駆動型」教育が機能しないわけ
      • 人間の長期記憶が果たす役割
      • 知識こそが、好奇心を持続させる力
      • 知識は知識に引き寄せられる――マタイ効果
      • 教育上の進歩主義と社会的な進歩主義はまったく別のもの
      • 「好奇心」や「やり抜く力」だけでは足りない――一流高校に入れなかったチェスマスター
      • 知識こそが、創造性と好奇心の源泉
  • 第3部 好奇心を持ち続けるには
    • 第8章 好奇心を持ち続ける七つの方法
      • 成功にあぐらをかかない
      • ウォルト・ディズニースティーブ・ジョブズ
      • 中国の帝国はなぜ没落したか
      • 自分の領域の外に目を向ける
      • 自分のなかに知識のデータベースを構築する
      • 広告業界のバイブルに学ぶ
      • アイディアを得るための5つのステップ
      • ひらめきは偶然ではない
      • キツネハリネズミのように探し回る
      • スペシャリストかジェネラリストか
      • 多才なキツネと堅実なハリネズミの雑種
      • 大学教育の問題
      • なぜかと深く問う
      • アイルランド和平の立役者
      • 交渉の達人――「なぜ」を問う
      • 共感的好奇心が物を言う
      • 人はなぜ「なぜ」を避けるのか
      • 手を動かして考える
      • 油は波を静めるか――フランクリンの実験
      • ミクロとマクロ、具体性と抽象性を統合する
      • 知識と技術、思索と行動は依存しあっている
      • ティースプーンに問いかける
      • 退屈会議
      • 何も起きないときに何が起きるか
      • 「つまらない」を「面白い」に変える技術
      • 夫婦生活の退屈は痴話喧嘩よりも有害
      • パズルをミステリーに変える
      • 暗号のエキスパート
      • パズルの裏にミステリーを探す
    • おわりに
      • さあ、知識の世界を探究しよう
      • アメリカの土地を踏まなかった男の判断
      • 自己中心の考えから逃れる
      • 絶望の淵から――好奇心の喪失
      • 好奇心とは生きる力
  • 謝  辞
  • 補  足
  • 訳者あとがき
  • 参考文献

全体的な感想

読んだきっかけはhonzのこの記事です。

最近は読み損ねた昔の本を読むことが多かったのですが、この本は2016年の本なので時代考慮をせずにそのまま読むことができました。翻訳も読みやすいです。タイトルは副題の方が原題に近いですね。

子供は40000回質問する - あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力
CURIOUS - The Desire to Know and Why Your Future Depends on It

「子供は40000回質問する」は、第2章の小見出しのひとつです。

育児書としてだけでなく、自分のためにもなる本でした。図書館から借りて読みましたが、様々な実験結果や知識人の意見を幅広く引用しているので、今後の参照のためにも手元に持っておきたいです。

原書のKindle版ならば624円とお安いですね。

Curious: The Desire to Know and Why Your Future Depends on It (English Edition)

Curious: The Desire to Know and Why Your Future Depends on It (English Edition)

今後の生活に活かしたいことメモ

マシュマロテスト(目の前のおやつを我慢する実験)についての言及があったが(p32)、やはり子供はこういった欲望を抑えられないようだ。今後も、眠気や空腹のせいでピーピーする子供を怒らないようにしていきたい。本人にとってどうしようもないことで怒るのは理不尽だろうから。

「食べるな」以外にも、「見るな」「触るな」という約束も子供は破る。最初から「見られない」「触れない」という状態にするべきだろうが、狭い家ではなかなか難しい…。

時にはうっとおしく感じる子供の質問が、将来にわたって重要な役割を果たす p70

以前読んだ本(『伸び続ける子が育つ お母さんの習慣』『こんな働く母親が、子供を伸ばす! (扶桑社BOOKS)』のどちらか)で、「家事は今でなくとも週末にでも取り戻せるが、子供がその話をしてくれるのは今しかないかもしれない。優先すべきは子供の話。」という話があった。

子供の話には真面目に向き合おうと再確認した。

好奇心は新しい情報から来る刺激によって無知を自覚させられた時に生まれる p81

つまり子供にはちょっとした知識をヒントとして与えるといいらしい。全部を教えすぎてもいけないし、知らなすぎても良くない、と。子供との会話で意識しておこうと思う。

目標と経験のうち、モチベーションに重要なのは後者 p280

子どものお片づけを考えてみると、娘は今、片付けた後の気持ち良さと、私からの賞賛を目標にやっている。お片づけ自体を面白くする方法を考えてみるべきだろう(『仕掛学』を参考に考案中)。

各所の要約と感想メモ

好奇心は歳と共にしぼむ
好奇心は個性ではなく環境に左右される

前者は自分への戒め、後者は子育てをする上で参考になる。

赤ちゃんの新しいものに対する好奇心を「拡散的好奇心」という p26

ことばと思考 (岩波新書)』という本に、この好奇心を前提にした実験があった。好奇心が出るかどうか(じーっと見たり、手を伸ばす)によって、ある二つの物体を同一のものと見ているか、あるいは別々のもの(2つ目に見せられた方が新しい)と見ているかを判断するというものだった。

他人がどういう考えで言動をしているかを知りたいことを「共感的好奇心」という p28

子育てをきっかけに子供の言い分(他人目線)に興味を持つようになったが、これは共感的好奇心だといえそうだ。

他人目線をテーマに選んで読んだ本。

知的好奇心は認知症を遅らせるという実験結果がある p32

母にあげた『「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本 物忘れしない脳の作り方』にも、「常に新しいことを始めるといい」といったようなことが書いてあった。全部は読んでいない。

「貧乏でも知的好奇心があれば幸せ」という私の仮説は、心理面だけでなく身体面にも当てはまるようだ。

人の進化や脳波から好奇心を研究したものについて p50
人は生きるための写真をDNAだけでなく先人たちの知識からも引き出す唯一の種 p52
山の向こうに何があるのか → 拡散的好奇心
そこで生きるための知識を授ける → 知的好奇心 p54
人は大人になり生きる術を身に付けてしまうと周囲から学ばなくなりがち p54
知識の先行投資を幅広く行うことが重要 p56
先を予測するのが難しい環境では一見無駄に思われそうな幅広く深い知識が重要になる p56

「好奇心格差」とは、最近言われている知識格差、情報格差、『「学力」の経済学』あたりに通じるのだろうか。

幼児の好奇心は大人に対して依存状態にある p60

指差しや喃語に対する答え方については他の育児書で学んだ理解とほぼ同じ。こちらの方が実験の解説があり興味深い。アホな大人には赤ちゃんは何も尋ねなくなる、など。

驚きが大きすぎても小さすぎても好奇心はわかない p79
すでにある知識が多すぎても少なすぎても好奇心がわかない p83
好奇心がないように見える子供は、好奇心がないのではなく、単にその分野に対する知識がないだけかもしれない p84)
自信が大きすぎても小さすぎても好奇心はわかない p89

情報の空白に好奇心が湧く。活用法は、映画、小説、営業、広告など。
犯人が分かって解決するパズル的なミステリー小説と、考察が必要なミステリー小説がある
パズルは答えがある、ミステリーは答えがない

本を読んだときの感想が変わりそう。パズルが解かれる(答えがある)ことを期待して最後まで読んだのにその期待を裏切られた場合、その本に対する評価が低くなりがちだが、もしかしたら逆にそれが良い影響(ミステリー)を与えてくれるのかもしれない。

今読み途中の『難解な本を読む技術 (光文社新書)』にも、「本文中に答えが書かれている哲学書と、答えを読者に考えさせる哲学書がある」と書いてあった。『これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)』でも、どちらの命を犠牲にするかといった問題への答えは書いてなかった。

私たちはミステリーよりパズルを重視する文化の中で生きている。 p102
大学でさえ科学とは明快な答えのある疑問の集合であると考えている。
パズルはあらゆるところで使われている。政治や広告、ビジネスなど。
パズルは完全に的が外れている時でさえ、問題を解決する満足感をもたらすので危険 p103
ミステリーはパズルより難しいが持続性がある。
インターネットにはミステリーをパズルに変え、パズルを瞬時に答えが出る疑問に変える性質がある。 p104 小説の犯人を教えられると怒る人が多い一方で、Googleは究極のネタバレ装置である p106

Googleは頭でアレが知りたいと思っただけで脳内に情報をインストールするシステムを目指しているらしい。マトリックスか!そんな好奇心が失われる世界は嫌だ。これを逆手にとって、好奇心を失わせない検索システムというビジネスアイデアはどうだろう。「美とは何か」を検索したときに、答えを簡単に見つけられないようにするためには、どんな方法があるだろうか。

ネットで好奇心の湧くまま次々とリンクをクリックしても知識は身に付かない、労力がない知識は身につかない p42

『ゼロ秒思考』でも同じようなことが書いてあった。インプット過多すぎて自分の意見が湧かない、と。(なので自分の思考を紙に書き出すのがこの本の主題。)

苦労して学ぶ方が習熟度が高い。リンカン大統領の例など p108

スラムダンク桜木花道は短期間でバスケの技術を身に付けたので、ラストで怪我をしたときにそれが失われるのは早いことを誰かが懸念していた。

物語をたくさん読んでもらった子どもは他人の心を理解する能力が高い。共感的好奇心を発するため。p129
所得が低い家庭ほど、子供たちがデジタル機器にかじりつく時間は長い。p150
ほとんどの子供たちはコンピュータでAngry Birdsをプレイしたがっている。調べ物ではなく。
コンピュータは学力の差を縮めるどころか、時間の浪費の格差をますます広げる

高所得層の家庭の子は質問をたくさんする。親から質問をたくさんされているから。p161
低所得層の家庭でされる質問は、好奇心とは関係ない衣食住についてがほとんど。

海外の成績の良い家庭に密着したところ、お母さんが絵本を読みながら「なぜこうなったと思う?」と子どもに質問していたニュースを前に見た。

モンテッソーリなど、好奇心駆動型の教育がもてはやされている
しかし好奇心は知識の上に成り立つので、知識を与える形の教育も必要

好奇心に成功は邪魔になる p230
イデアは知識の融合から生まれる p234

スペシャリストかジェネラリスト、今は二極化しているが、どちらも大事 p240
IBMでは広く浅くかつ一部だけ深い状態をT字型と呼んでいる p246

「退屈会議」という人気イベントがある。平凡で身近なのに見過ごされているものをプレゼンする。p272
退屈なものは注意を向けないから退屈なのだ p276
毎日厨房で目玉焼きを焼いていた人が、白身の性質を突き詰めていった話

どんなに退屈なものでも、それを研究、開発している人がいるものだしね。

好奇心は作業量や質を上げるが、時間制限がないことが条件。よって社員のモチベーションにそのまま使えない p282
自殺について。まだ何か好奇心があるうちは死ねない。見たい漫画のつづきとか p299

おわり。

英単語のマインドマップを作ったら便利だったので、作成例を紹介します

「見る」という状況を表現するときに、日本語には「チラッと」「じろじろと」「こっそりと」といった枕詞(副詞ですね)が豊富にあります。

しかし英語では、「see 何とかly」「see like 何々」というように「見る」を「see」でしか表現できないと、幼稚な印象を与えます。

代わりに、以下のように「see」を使わない単語が山ほどあります。

  • glance チラッと見る
  • gaze じっと見つめる
  • peep のぞき見する

こういった単語は、単語カードや暗記帳ではなっかなか覚えられません。そこで私が作って良かったのは、マインドマップです。

moveのマインドマップ

(普段は手描きですが、公開するにあたりアプリで清書してみました。この図には間違いがあるかもしれないので、マインドマップを使用されたい方は、ご自身で英英辞書を片手に一から作ることをお勧めします。)

参考にしたページ
Documento sin título
English Vocabulary - Vocabulario de inglés - Ways of

同じような意味の単語がグループ化され、その中の単語がそれぞれ別のグループにも現れることで、単語と単語の相違点がはっきりします。こういった細かいニュアンスに差が出る単語は、日本語で覚えるよりも、状況のイメージで覚えた方が使いやすいと思います。

可能であれば、説明書きの日本語も英語で書くと完璧です。なぜなら、たとえば日本語の「不安定に」と英語の「unsteadily」が全く同じ範囲を表しているとは限らないからです。

lookのマインドマップ

speakのマインドマップ

このように似たような動詞をたくさん知ると、何となーく語感(ゴロの感じ)で意味がつかめるようになります。「何とかイーク/プ」が嫌な感じとかね。笑

マインドマップ以外の選択肢

同じ上位カテゴリーに属する単語について解説している動画やレッスンが公開されていますので、それらもお勧めです。

「today」を「トゥダイ」と発音するなど、アメリカ英語と少し違いますが、解説されている語数が多いです。

とても聞きやすい発音です。

『社員を働かせてはいけない』という本を読んで育休復帰後のキャリアを考える

私は今、育休復帰後どのように働いていけばよいのか悩んでいます。

現在の状況

  • 今回の育休は2度目であり、最後の育休になるはず
  • 育休前は上の子の育児のために時短勤務をしていた
  • 自部署には女性が数名しかいない
  • 自分より勤続年数が長い女性は高位役職者1名のみ(高所得すぎて立場が遠い)
  • 自分より下の女性社員は数年おきに入れ替わっている
  • 自部署で結婚、育休、時短勤務をしたのは自分のみで前例がない
  • 1人目の妊娠前はサービス残業が月100〜200時間
  • 残業してナンボの時代から妊娠による定時上がりが認められた
  • 今は社風も変わり、同僚は20時〜21時に退社している模様

私の希望

  • 2回も育休を取らせてもらったので、今後は会社にもっと貢献していきたい(実はあまりのプライベートの無さに妊娠判明前に転職を考えていたが、社風が変わったこともあり、もうその気はない)
  • 自部署に女性のキャリアプランの選択肢を増やしたい(成立20年の会社なので、男性でもキャリアプランが描きにくいのではないか)
  • 家族の時間は確保したい(そもそも時間や場所にこだわらず働きたくて今の職を選んでいる)
  • 第一子が小学校に上がったら、家で働きたい(子供におかえりと言える働き方をしたい)
  • となると独立?今の会社と在宅契約?

本書の紹介

以上の前提の上で、今回読んだ本がこちらです。

社員を働かせてはいけない (ベスト新書)

社員を働かせてはいけない (ベスト新書)

小飼弾さんの『新書がベスト』という本で知りました。

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51461902.html

小飼さんのレビュー記事もあります。

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51007973.html

読書レビュー

この本は経営者に向けた若者指南(モチベーションの与え方)の本ではありますが、上司(経営者)と部下(新人)のどちらの立場で読んでもいいと思います。特に10章には女性特有のキャリアについて書かれていて参考になりました。

約10年前に書かれた本ですが、若者特有の価値観(逃げる傾向)を認め、その上での対処方法が書かれています。思い起こせばちょうどその頃に私は新人社員でしたので、思い当たる節があります。

(p.34要約)自分らしく働くことを求める若者がいるが、自分らしさが最初からあると思うのが間違い。自分らしさは生きていく(働いていく)上で作られていく。

まさに若かりし頃の私です。キャリアウーマンを目指していたものの、先行きの見えない会社(実際に倒産しました)でやる意味の理解できない仕事をしていたため、理想とのギャップに苦しんでいました。当時の私はいい大学を出たこともあり頭でっかちで、「考えてから行動する」という選択をしたかったのですが、上からの指示は「まず行動してから考える」でした。今なら「行動ありき」は理にかなっていると思いますが、当時は毎日100件のテレアポと10件の飛び込み営業など、実を結ぶ保証のない仕事に疲れていました。

こういった若者への対応の仕方や声かけの例が本書に書かれています。

(p.63要約)新人が今している仕事の意味づけをしてあげること。将来のキャリアにどうつながるかを説明してあげること。

ええ。私も部長たちに丁寧に説明されました。部長たちはとても親身に時には厳しくしてくれて、退職した今でもお付き合いをさせてもらっています。それでも当時の私が仕事に納得できなかったのは、自分の未来を想像する以前に、会社の未来を想像できなかったからなのだと思います。

本書にはリクルートをする人事向けのアドバイスも書かれていますが(p.67など)、会社の魅力を伝えることのほかに、

(要約)今の会社を辞めても他で通じるスキルをこの会社で得られると社員に納得させること。

とあります。

今なら営業時代の仕事が今の開発の仕事に役立っていることを知っていますが(もっと営業を勉強しておけば良かった)、当時このことを理解していれば、あんなに憔悴することはなかったのかな、と思います。

さて、現在は30歳も超えすでに自分の仕事の意味や、将来の転職に使える技術の習得について理解しています。上述の段階は超えました(本書で後述されますが、超えていないと特に女性はヤバいです)。ただ転職でリセットしているので(さらに2回の育休でブランクもあるので)、自身の年齢のわりにキャリアや考え方が浅いことが問題です。

キャリアアップについては本書に分かりやすい図がありました。

(p.71要約)
①いわれたことはできる
②いわれなくてもできる
③期待以上の仕事ができる(役職一歩手前)
④人に教えることができる(主任相当)
⑤組織をまとめることができる(係長、部長相当)
⑥新しくビジネスを作り出すことができる(分社化など)
⑦そのビジネスを回すシステム(組織体系など)を作り出すことができる

この階段で、自分は今どこにいて、どこまで登りたいか、登るために必要なステップは何かを考えるということです。

(要約)
新人はまず②までは辛くても我慢してやろう。
おいおい居場所ができれば楽になる。
若いうちに④⑤まで行かないと、中年転職で詰む。

私は上司たちの意見を合わせると、今は③だろうと認識しています。④に上がるためには、時短勤務というハンデがあっても部下を持てるほどの実力をつけなければならないことになります(時短勤務者は納期の緩い1人作業がメインで部下を持たない)。

この階段はサラリーマン向けですが、個人事業主のような仕事に向けた階段も例示されていました。また、階段を登らないキャリアもあります。

(p.76要約)階段の途中で留まるなら、その段のプロフェッショナルを目指す。

たしかに自部署にもマネージャー志向の人と、プロフェッショナル志向の人がいます。私が希望している時短勤務や在宅勤務で目指しやすいのはプロフェッショナルですが、プロフェッショナルになるにはある程度の技量やセンス、勉強時間が必要とあって厳しい…。マネージャーの方が現実的な昇給路線に思えます。

(p.??要約)階段を登れずプロフェッショナルにもなれない人でも、ムードメーカーなど会社のプラスになる人は需要があることも。

なんかこれ、今の会社に入社した頃、上から言われました。女性が入るだけで場が和んでよいとか、君は勤勉だから学んだことをシェアして勉強ムードを上げてほしいとか、いろいろ。そういうポジションも楽で悪くはないのですが、所帯を持った今はもっと昇給したいので、このポジションだけに頼ることはしたくありません。しかもポジションを維持すること自体が加齢とともに難しくなるでしょう。

10章にもありましたが、ホンコレです。我が社も規模拡大に伴い、若くて愛嬌のある女の子が増えました(幸い?自部署には女性ががほとんど入ってこないのですが…笑)。

(要約)
女性は若いこと自体がスキルである。
そのスキルがあるうちに、年を取っても通じる別のスキルを身につける必要がある。

私はもう30オーバー。本書では「手遅れ」の事例として、若い時のままスキルを得ずに30代になってしまった人が挙げられていました(「何かを始めるのに遅すぎることはない」という私のポリシーは間違ってはいないと思いますし、この部分は新人社員向けに多少脅した書き方をされているようです)。

この著者さんは実は女性なのですが、メールや手紙で転職相談に乗ることもあるようで、今の私は好感を持てました。もしこの記事で不快に思われる方がいましたら、私の紹介の仕方が悪かったのだと思います。

結論

  1. 子供を育てる時間を確保しつつ、階段の④を目指したい
  2. そのために必要なことを考え、上司にも相談しよう

2番は以前から決めていましたが、1番はこの本を読んで決めました。

以下おまけ

他に本書の中で気になった主張を列挙します。

(p.64要約)これからの時代は学び続けなければ仕事がなくなる。「勉強しなさい(そしてキャリアアップしなさい」は先輩からの愛情表現。

会社の先輩が、「部下の新人が勉強をしてくれない。自分たちとやる気が違いすぎる」とボヤいていましたな…。

(p.118要約)部下の嘘は都度指摘するよりも容認しておき、何かあった時に「君の嘘は知ってた」と伝えることで、上司を騙せないことを悟らせる方がいい。

育児の本(TODO参考書籍失念)でも、「母親は騙せない」と子どもに悟らせるといい、と書いてあるものがありました。「今日はなんか元気ないね」などと子供の小さな変化にも気づいて示してあげることで、親に気にされている安心感、騙せないという絶対感を与えるといったような内容でした。後者は、親不在時の友達の連れ込み、そこから生じる犯罪(タバコなど)を防止するとのことです。

(p.150要約)私生活が充実していれば、会社にばかり100%求めない。私生活が充実していないと会社に全てを求め、不満点があると退職する。

本書は「いかに社員を退職させないか」がテーマでしたね。

TSUTAYA図書館にジオシティーズの本があった

TSUTAYA図書館の運営には首を傾げることも多いのですが、子供向け専用フロアがあるので時々利用しています。遊具、子供トイレ、授乳室完備なので居座りやすいです。

その子供フロアに「情報技術カテゴリー」があるのを見つけました。といっても20冊程度の、本当に申し訳程度の冊数しかないのですが、そこでひときわ大きな電話帳のようなハウツー本が目にとまりました。

YAHOO!ジオシティーズでカンタンに作れるみんなのホームページ作り完全ガイド&実例ベスト200

YAHOO!ジオシティーズでカンタンに作れるみんなのホームページ作り完全ガイド&実例ベスト200

なんという衝撃!2004年発行。12年前です。いったい誰がこんな本を活用できるのでしょうか。たった20冊しかない、選び抜かれた本のうちの一冊がこれで本当にいいのでしょうか。

ブックオフの100円コーナーに置いてありそうですよね(笑)。

そもそも「ジオシティーズってまだ運営されているのか?」と気になって、10年ぶりくらいにアクセスしてみました。………ありました。とっくにサービス終了していたと思ったのですが、それはアメリカYahoo!の方だったんですね。日本のジオシティーズはリニューアルしたようです。

昔のジオシティーズを知らない現代っ子さんたちは、こちらのブログを読まれるといいかと思います。

私が試しにトップだけ作って放置していたページも残っていました。あまりの広告の多さに別のサービスを使うことにしたような記憶があります。

リニューアルしても広告だらけなのは変わらないんですね。

さいごに

ジオシティーズをディスりたかったわけではないのです。ごめんなさい。

このTSUTAYA図書館は大人向けフロアの情報技術コーナーも蔵書が少なく、並んでいるのはサポートが終わったソフトのハウツー本ばかりです。Windows XPとか、Windows Office 97とか。情報技術コーナーの情報が古すぎるって笑えますよね。